声がれにステロイド使った方がいい?

音声障害
歌手など声を酷使する人で、早く声がれを治さなければいけない場合、病気の種類によっては使った方がいい場合もあります。ただし、使いすぎると副作用もあるので要注意です。

 

 

歌手など声を酷使する人は、声帯に慢性的な炎症や結節などが生じやすくなります。そうするときれいな声が出ずかすれます。普通の声は出ても高い声が出ないなどの症状が出ます。

 

声帯はその縁の振動で声を出すので、炎症などで硬くなると声がかすれます。基本的には声を出さずに休めるとか、声の出し方を変えてのどに負担がかからないようにするなどの対応が第一選択です。

 

それでも良くならない場合や大事な公演などがあって早く治さなければいけない場合などにステロイド(副腎皮質ステロイド)という強力な薬を使います。ステロイドは強力な抗炎症作用があり、内服するとかなり効果があります。

 

しかし、強力なだけに副作用が起こる可能性もあり、慎重な投与が必要です。胃に負担がかかるので胃が痛くなったり、糖尿病があると血糖値が上がったり、高血圧があると血圧が上がったり、骨粗しょう症のリスク因子にもなります。

 

ですからステロイドの使用に関しては医師でも賛否両論あります。声帯の炎症でステロイドを出すときは、なるべくこれは外せないというイベント(ワンマンライブ、資格試験、コンテストなど)の時のみ使うようにした方がよいと思います。イメージでいうと年に1回あるかないかぐらいです。使わなくて良ければもちろん使わない方がいいです。

 

コメント