精神的なストレスが原因の心因性失声症の可能性があります。耳鼻咽喉科を受診してまず診断を受けましょう。心因性失声症であれば心療内科や精神科での治療が必要になります。
のどの痛みがなく、大きな声を出したなどのきっかけもなく、急に声が出なくなった場合は精神的なストレスが原因の心因性失声症の可能性があります。
心因性失声症は、失語症などと違って、ささやき声のような声は出ますし、ろれつがまわらないなどはありません。意識もしっかりしています。
体のその他の場所にも特に問題はありません。食事も問題なく食べられます。
症状としては声が出ないだけです。
多くは問診をすると、精神的な問題があることを訴える患者さんが多いですが、自分ではストレスと感じてない患者さんもいます。
よく聞いてみると、その前に身内が亡くなったり、仕事がうまくいかなかったり、本人にとってショックなことが起こっていることが確認できることが多いです。
また、何月何日から声が出なくなっていると答えられる方も多いです。
女性に比較的多く見られ、年齢も小学生から老人まで幅広く見られます。
診断は、耳鼻咽喉科を受診し内視鏡で声を出す部位である声帯を見て、声帯がきれいに閉じずに少し開いた状態になっているのを確認することです。
通常声帯は発声するときに正中できれいに閉じるのですが、本人はわざとするのでは無く無意識に声帯を閉じない状態にして発声します。
このメカニズムについては分かっていませんが、実際に見てみるとそのようになるため、診断はそれほど難しくありません。
治療はやはり精神的なストレスを取り除くことが第一となります。
心療内科や精神科で治療をしていただく必要があります。
発症してから治療までの期間が長いほど回復するのにも時間がかかりますので、早めに耳鼻咽喉科を受診して診断してもらいましょう。
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